【堀春菜・インタビュー】出演映画『ガンバレとかうるせぇ』『歩けない僕らは』等について語る!

堀春菜

PFFアワード2014で映画ファン賞と観客賞をW受賞し、釜山国際映画祭ニューカレンツ・コンペティション部門に正式出品された、佐藤快磨(たくま)監督の初の長編映画であり、女優堀春菜(ほり はるな)の初主演映画である『ガンバレとかうるせぇ』(出演:堀春菜、細川岳)が11月23日より遂に劇場公開される。『ガンバレとかうるせぇ』は、試合に勝っても褒められず、負けて責められることもないという微妙な立場の高校サッカーの女子マネージャーに着眼したユニークな作品で、同じく佐藤快磨監督の新作で、堀春菜と細川岳が出演する中編映画『歩けない僕らは』(SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019 国内コンペティション短編部門 観客賞受賞作品、出演:宇野愛海、落合モトキ、板橋駿谷、山中聡、佐々木すみ江)と共に公開となる。(11月23日(土)〜新宿K’s cinemaにて、11月29日(金)〜愛知・刈谷日劇にて、11月30日(土)〜大阪・シアターセブンにて、12月6日(金)〜大分・別府ブルーバード劇場にて、12月21日(土)〜横浜シネマリンにて。)

『ガンバレとかうるせぇ』の主人公であるマネージャー・菜津役、『歩けない僕らは』の主人公の同期・幸子役を演じた女優・堀春菜インタビューを敢行。作品などについて訊いた。

堀春菜

堀春菜

Q. 2014年にぴあフィルムフェスティバルで2冠を受賞した『ガンバレとかうるせぇ』が、5年の時を経て、初めて劇場公開されると聞いて、どう思いましたか?

嬉しさ半分、恥ずかしさ半分みたいな感じでした。私も嬉しかったですけれど、撮影していた当時の友達だとか、映画祭のスタッフさんだとかが嬉しいと言ってくれたことが、一番嬉しかったです。

Q. ご自身にとってどのような作品ですか?

私が初めてカメラの前に立った作品で、何もわからないまま突っ走った 1 週間でした。『ガンバレとかうるせぇ』がなかったら多分役者もやっていないと思うので、全てが始まった、最初の、大切な作品です。

Q. 撮影は 2013 年だったかと思いますが、佐藤快磨監督はいかがでしたか?

私もいっぱいいっぱいだったけれど、今思うと、佐藤監督もいっぱいいっぱいだったのかなと思います。度々「この作品に懸けてる」と言って去って行ったりしていました。私も監督も相手役の細川(岳)さんも多分不器用なメンバーが集まっていて、誰もそれを隠そうとする人がいなかったというか、上手く見せようとかそういうものがなくて、下手で不器用だったらそのまま立とうというようなメンバーだったのが印象に残っています。

Q. キャプテン役の細川岳さんとの共演はいかがでしたか?

他のキャストは何回かリハーサルをやって面識があるという状況で、そこに私が突然出演が決まってぽんと入ってきて、リハーサルもあまりやらなかったんですけれど、監督が台詞リハーサルとかよりも、お互いが仲良くなって、幼馴染の感覚を掴むのが大事だから、「ちょっと 2 人で散歩行ってきて」と公園に行ったりだとかをしました。細川さんもカメラが回っていない時も色々と話してくださり、いろいろな角度から私の役を作っていてくれたので、私は何もしなくてよかったです。ただ監督と細川さんを信じていればよかったという感じでした。

Q. エース役の布袋涼太さんとの共演はいかがでしたか?

布袋涼太さんは優しかったです。細川さんの役とは結構バチバチがあったけれど、布袋さんの役とはそうでもなかったからというのもあるからかもしれないですが、撮影以外の時も仲良く楽しく話しかけてくださいました。秋田で合宿で撮って、本当にみんな部活仲間というような感じでした。

堀春菜

堀春菜

Q. 一番難しかったところはどこですか?

全部難しかったですが、告白されるシーンが結構 OK が出なくて、何回も何回も撮りました。告白されて部屋を出て行くというだけなんですけれど、なんでダメかも言われないまま、「もう 1 回」「もう 1 回」と何回も撮って。でもそのシーン以降、私のスイッチが入ったというか、あの瞬間にそれまでとそれからの現場での立ち方が変わった気がします。

Q. 特に注目してもらいたい部分はありますか?

ラストです。終わり方が好きです。

Q. 撮影中のエピソードは何かありますか?

最初の方のシーンで家の前で私が幼馴染役の細川さんに「なんで皆部活を真剣にやらないんだろう」と愚痴を言うシーンですが、監督としてはそのシーンがこの映画では 1 番楽しいシーンだったのに、撮影している時に私が 1 回も笑わなかったから、「じゃあこの映画の中ではスマイルは禁止だね」と言われて、だんだんブスっとしている菜津が出来上がりました。

Q.『歩けない僕らは』でまた佐藤組のオファーを受けてどう思いましたか?

嬉しかったです。私だけでなくて細川岳君も2人で佐藤組に戻ってこれるっていうのは、嬉しかったですけれど、少しプレッシャーでもありました。4,5年の月日が経って、成長したのかな?佐藤さんはどう思うんだろうな?とか色々考えて緊張しました。

Q. 脚本を読んだ感想はいかがでしたか?

佐藤監督の作品は本当に人間臭くていいなと思いました。いろんな人の全員の気持ちがわかるというか、正しいも間違いもなく、みんながそれぞれ一生懸命生きている姿が心にグサっときました。

Q. 『ガンバレとかうるせぇ』では、サッカー部を辞める部員を引き止める役でしたが、『歩けない僕らは』では、理学療法士を社会人になって早々辞める役でした。どのようなことを心がけて演じましたか?

『ガンバレとかうるせぇ』の時は、(他の役者さんたちが影響を与えてくれる役だったので)本当に何も考えずにただ立っていただけなんですけれど、『歩けない僕らは』は、宇野さん演じる遥に影響を与える方の役だったので、何も考えずに立っているわけにはいかなくて、何を当てるべき役割があるんだろうということを考えて撮影に臨みました。同期の役で、私は辞めるけれど、「人生を本気で考えるのって逃げ?」という遥に投げかける言葉って、それもすごく真意だと思っていて、その一言でそれまでまっすぐ突っ走っていた遥はちょっと違う角度でこの仕事を見つめるきっかけになるんだなと思ったし、同期は辞めていく中で自分は続けていくっていう選択をすることになるっていうことになるという役割だと思いました。

Q. SKIP シティ国際 D シネマ映画祭で上映された際に登壇され、観客の方の感想を直に聞いたかと思いますが、どのような感想がありましたか?

私も SKIP シティで初めて本作を見て、お客さんとロビーでお話をさせていただきました。理学療法士の方も見に来てくださっていて、「色々と思い出しました」という言葉もありましたし、理学療法士という職業を今回の映画で初めて知った方々も多くて、「理学療法士ではないけれど、自分と通ずるものがあった」とか、いろんな方が声をかけてくれたので、嬉しかったです。

Q.読者の方にメッセージをお願いします。
『ガンバレとかうるせぇ』は青春映画だけれど、”爽やかな青春”ではなくて、”皆がちょっと嫌な思い出がある青春”っていう絶対全員が感じたことがある青春が 70 分にぎゅっと詰まっているので、リアルな感じが届いたらいいなと思います。
『歩けない僕らは』は本当に人間が詰まっているというか、言ってしまった言葉、言えなかった言葉、言いたかった言葉など色々なことが映画の中に入っていて、映画を見た後に思い出すことがたくさんあって、映画を見た後に見る空が綺麗に見えたり、大切な人とかを思い出す映画じゃないかなと思います。

映画『歩けない僕らは』『ガンバレとかうるせぇ』の新宿 K’s cinema での初日舞台挨拶・トークイベント決定!

※追加の登壇者・日程が決まりましたら、公式サイト、公式 SNS、K’s cinema の公式サイトにて随時発表
します。
※登壇者は予定です。イベントは急遽変更や中止になる場合もございます。
※各回、フォトセッションの時間のみ、お客様も写真撮影が可能です。
【日時】
11/23(土) 10:00 の回 上映前
【ゲスト】
宇野愛海さん 落合モトキさん 堀春菜さん 細川岳さん 山中聡さん 佐藤快磨監督
【日時】
11/24(日) 10:00 の回 上映前
【ゲスト】
宇野愛海さん 落合モトキさん 佐藤快磨監督
※お客様からの Q&A の時間あり
【日時】
11/27(水) 10:00 の回 上映前
【ゲスト】
落合モトキさん 板橋駿谷さん 佐藤快磨監督
※お客様からの Q&A の時間あり
【日時】
11/28(木) 10:00 の回 上映後
【ゲスト】
門田宗大さん 佐藤快磨監督
※お客様からの Q&A の時間あり
【日時】
11/29(金) 10:00 の回 上映後
【ゲスト】
堀春菜さん
※お客様からの Q&A の時間あり
一般:1,500 円/大学・高校:1,300 円/シニア:1,000 円
*当劇場は予約は行なっていません。
*当劇場は 84 席の定員・入替・整理番号制 となっております。
*当日朝、劇場が開いた時間より 3F 劇場窓口にて受付を開始いたします。
当日は 9:40 よりオープン予定です。
オープン時間よりはやくお越しの際は、エレベーター横の階段を上り 3F 扉の前で開場時間までお待ちく
ださい。
(※混雑の際は開場時間がはやまることもございます。)
*当劇場は消防法により、お立ち見席をご用意しておりません。満席の際にはご入場をお断りする場合が
ございます。あらかじめご了承下さい。
*チケットをご購入の際、クレジットカードはご利用になれません。

『ガンバレとかうるせぇ』

【STORY】

試合に勝っても褒められず、負けて責められることもない、そんな存在。
山王高校サッカー部の 3 年生マネージャー・菜津(堀春菜)は、夏の大会に敗退したタイミングでマネージャー
は引退するのが通例のなか、冬の選手権まで残ることを宣言する。しかし、顧問(ミョンジュ)からも部員から
も必要とされていないことに気づいてしまう。
一方、キャプテンの豪(細川岳)は、チームの要である健吾(布袋涼太)に夏での引退を切り出され、チームメ
ートからの信頼の薄さも浮き彫りになっていく。
刻々と近づく最後の大会を前に、菜津と豪は選択を迫られる。


監督・脚本・編集:佐藤快磨
撮影:加藤大志/録音:内田達也/プロデューサー:渡邊翔太
出演:堀 春菜、細川 岳、布袋涼太、柳沼 侃、江國亮介、山城ショウゴ、石上真紀子、ミョンジュ
配給:SPEAK OF THE DEVIL PICTURES
2014/日本/カラー/70 分/16:9/stereo

『歩けない僕らは』

【「男」からのコメント】

宮下遥(宇野愛海)は、回復期リハビリテーション病院 1 年目の理学療法士。まだ慣れない仕事に戸惑いつつ
も、同期の幸子(堀春菜)に、彼氏・翔(細川岳)の愚痴などを聞いてもらっては、共に励まし合い頑張って
いる。担当していたタエ(佐々木すみ江)が退院し、新しい患者が入院してくる。仕事からの帰宅途中に脳卒
中を発症し、左半身が不随になった柘植(落合モトキ)。遥は初めて入院から退院までを担当することになる。
「元の人生には戻れますかね?」と聞く柘植に、何も答えられない遥。日野課長(山中聡)と田口リーダー(板
橋駿谷)の指導の元、現実と向き合う日々が始まる。


宇野愛海 落合モトキ
板橋駿谷 堀春菜 細川岳 門田宗大
山中聡 佐々木すみ江

監督・脚本・編集:佐藤快磨(『ガンバレとかうるせぇ』、『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』、『きっとゲリラ豪雨』)
プロデューサー:登山里紗 撮影:加藤大志 撮影助手:勝亦祐嗣 照明:高橋拓 録音:吉方淳二 音楽:田中拓人
衣裳:馬場恭子 ヘアメイク:橋本申二 ヘアメイク助手:西田美香 助監督:葉名恒星 制作部:福島成人、原田親 スチール:西永智成
協力:医療法人社団友志会、十一合同会社、MotionGallery、独立映画鍋、ニューシネマワークショップ、アクターズ・ヴィジョン、
栃木県フィルムコミッション、栃木市 配給:SPEAK OF THE DEVIL PICTURES
©映画『歩けない僕らは』 2018 / 日本 / カラー / 37分 / 16:9 / stereo
公式サイト: www.aruboku.net

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