人気アイドルグループ・SKE48の大場美奈(おおば みな/27歳)の初主演舞台『ハケンアニメ!』が本日2019年10月12日(土)、COOL JAPAN PARK OSAKA・TTホールで初日を迎えた。開演に先立ち、ゲネプロ取材が行われた。
ゲネプロ後の囲み取材には、大場美奈、小越、山内が登場。まずゲネプロを終えた感想について質問が。大場美奈は「意外と緊張してる感じじゃなく、いつもどおり川島加菜美、ハケンアニメという世界を生きようという気持ちで始まった」と話し、もっともっとこうしたい、ああしたいというワクワクな気持ちで終えました、初日がすごく楽しみですと笑顔を見せた。
続いて大阪の雰囲気を尋ねられた大場美奈は、まだ大阪名物を1つも食べてないと不満顔。食べたいものを聞かれると「全部食べたい」と目を輝かせ、「たこやき、うどん、お好み焼き、串カツ、あと焼き肉も、天気が良くなったら繰り出したい」とやる気を見せていた。
「アニメファンに見てほしいところは?」と訊かれると、大場美奈はこんなにたくさんの人が関わってアニメってできあがるんだなってびっくりしたし、感動もしたと振り返り、この作品を見たあと、自分の好きなアニメを見返したら、また新しい感情が生まれるかなと期待を込めた。
稽古のときのトラブルを聞かれた山内は、ストーリーであったような大きいのはなかったと返答。大場美奈については「稽古序盤はガチガチ」と明かしたあと、二人について「でもどっかでポンッと楽しみだしたとき、瞬発力がすごいなぁと。元々セリフも非常によく聞こえてくるお二人だったので、なんの心配もしてなかった。あとはいつも言うてるんですけど、演劇というのはお客さんが入って完成する、半分はお客さんなので、お客さんとのコミュニケーションを、初日を楽しんでいただきたい」と語った。
『ハケンアニメ!』は、10月12日(土)から16日(水)までは大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで、10月31日(木)から11月14日(木)には東京・紀伊国屋ホールで上演される。アニメへのほとばしる熱い想いがぶつかり合う舞台は必見だ。
『ハケンアニメ!』概要
本作は、直木賞作家・辻村深月の小説「ハケンアニメ!」が初舞台化作品で、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて、10月12日(土)から16日(水)まで上演される。タイトル『ハケンアニメ!』の「ハケン」は「派遣」ではなく「覇権」。日本が誇る一大複合産業であるアニメ業界の「覇権」を手に入れるべく、奮闘、葛藤する人たちの姿が描かれます。アニメ制作会社に起用された天才アニメ監督に振り回されるスタッフたち。アニメに対する熱過ぎるこだわりとそれに相反する考えがぶつかり合うなど、トラブルが続出。そんな中、新作の完成を左右する大事件が……というストーリー。キャストは、入社したばかりの制作進行担当・川島加菜美役に大場美奈(SKE48)、天才アニメ監督・王子千晴を演じるのは2年半ぶりの舞台出演となる小越勇輝、そのほかにも舞台やテレビ、映画で人気の山内圭哉を始めとする、豪華出演陣が集結した。
<天才監督に翻弄されるスタッフたち>
舞台はピアノの音色から静かに始まる。天才監督はまずビジネスに比重を置くプロデューサーとぶつかり合い、作画監督にもダメ出し。著名脚本家の脚本にも平気でNGを告げる。そのたび振り回されるスタッフたち。しかし、監督は我関せず。周りはどんどん疲弊し、中には離れていく仲間も……。それぞれが持つ信念、熱情、迷いや戸惑いなど、様々な感情が混じり合うなか、まさかの出来事が起こる。
<役者たちの演技は必見!>
舞台上では新作アニメの内容を巡って、ピリピリとした制作現場のやりとりが次々と展開していく。大場はひたむきにがんばる制作進行担当を好演。自分のそれまでを振り返り、過去を明かしていくシーンも堂々演じた。小越はときに理不尽にも見える天才監督がピタリ。スタイリッシュな風貌で傍若無人な言動、そして根底に揺るぎない信念を持つキャラクターを見せた。ほかのキャストも皆、まるでその登場人物たちの人生を生きてきたかのようなリアリティを感じさせる熱演。それぞれが持つ想いをしっかりと、じっくりと伝えてくれました。ラストにはじんわりと胸にくる恋模様も織り交ぜつつ、舞台は終了した。
◎吉本興業