2025年10月27日、第38回東京国際映画祭が東京・日比谷にて華やかに開幕した。
今回のリポート3本目では、初日のレッドカーペットに登場した齊藤京子、福地桃子、南沙良、出口夏希、岸井ゆきの、森田望智の6名の姿をお届けする。

©2025 TIFF
【齊藤京子】

ガラ・セレクション部門に出品された映画『恋愛裁判』主演の齊藤京子が登場した。


胸元のカットアウトと大胆なスリットが印象的な純白のドレスに身を包み、観客からの「京子ちゃん!」という声援に笑顔で応えた。

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本作『恋愛裁判』は、アイドルグループ「ハッピー☆ファンファーレ」のセンター・山岡真衣(齊藤)が、「恋愛禁止ルール」を破ったことで裁判にかけられるという物語。華やかな世界の裏にある孤独や犠牲、そして自己を取り戻すための闘いを痛切なリアリティをもって描かれている。深田晃司監督は、実際の裁判に着想を得たのち、約10年を費やして今回の作品に取り組んだという。
第78回カンヌ国際映画祭プレミア部門で上映され、スタンディングオベーションを受けた注目作である。



Screenshot
公式サイト:https://renai-saiban.toho.co.jp/
【福地桃子】

コンペティション部門に出品された『恒星の向こう側』からは、寛一郎、河瀨直美と共に福地桃子が登場。

©2025 TIFF

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レッドカーペットでは、黒のケープ型ドレスにお団子ヘアというシンプルでありながらも存在感のあるスタイルで、凛とした美しさを放った。

本作は、母の余命を知り故郷に戻った娘・未知と母の確執を描いた物語である。夫との間に子を宿しながらも、亡き親友への想いに揺れる彼の姿に不安を募らせる未知。母の遺したテープから“もうひとつの愛”を知ったとき、彼女は初めて母を理解し、母から託された愛を胸に進んでいく。


作品紹介ページ:https://2025.tiff-jp.net/ja/lineup/film/38002CMP03
【南沙良・出口夏希】

Nippon Cinema Now部門・『万事快調〈オール・グリーンズ〉』からは、W主演を務めた南沙良と出口夏希らも登場。

左より、吉田美月喜、南沙良、出口夏希

南は、白地に透け感のある黒いドットチュールがかかったドレス。

シックな色合いながらも、オフショルとシースルーが可憐でキュートな印象を与えた。

一方の出口は、鮮やかな黄色のドレスを身にまとい、出席。背中の大きく開いたデザインがエレガントな魅力を際立たせた。


©2025 TIFF
本作は、将来が見えない町で鬱屈とした日々を送る高校生・朴秀美と矢口美流紅が、自分たちの夢を叶えるため一攫千金を夢見て結成した同好会「オール・グリーンズ」の“禁断の課外活動”を描く。時代の閉塞感を吹き飛ばす、不適切で爽快な青春映画となる。

『万事快調〈オール・グリーンズ〉』:https://www.culture-pub.jp/allgreens/
【岸井ゆきの】

岸井ゆきのは、宮沢氷魚と共に主演を務める映画『佐藤さんと佐藤さん』を背負って登場した。

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本作は、ウィメンズ・エンパワーメント部門に公式出品される。

深紅のリップが印象的な大人のメイクを施し、襟付きの黒いワンピースという洗練された装いでレッドカーペットを彩った。

終始笑顔を絶やさず、レッドカーペットを歩んだ岸井。

サインや写真を求める声に対して、できるだけ多く応えている姿が見られた。
本作は、正反対な性格ながらなぜか気が合った2人の物語である。弁護士を目指しているタモツは司法試験に失敗。サチは独学を続けるタモツに寄り添い応援するため、自身も勉強をして司法試験に挑むことに。そして見事合格したのは・・・サチだった_。恋人だったとき惹かれていた相手の魅力が、すれ違いの原因になる瞬間。些細な違和感が、やがて言葉にできない苛立ちへと変わり、隠しきれない不満となって日常ににじみ出す。笑い合った日、ぶつかった日、沈黙の夜、“夫婦”というかたちが揺れ動く日々を見つめ、出会ってから別れるまでの15年間を描いた、リアルな作品となる。

作品紹介ページ:https://2025.tiff-jp.net/ja/lineup/film/38011WEP06
【森田望智】

リポート2でもお伝えした映画『ナイトフラワー』からは、北川景子に加え、森田望智も登場。
本作は、ガラ・セレクション部門に公式出品されている。

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森田は、北川演じる主人公・永島夏希のボディーガードをする格闘家・芳井多摩恵を熱演した。
本イベントでは、フィッシュテールスカートのドレスで美脚をのぞかせ、真っ赤なリップを合わせた華やかなスタイルを披露した。

本作は、借金取りに追われ、ふたりの子どもを抱えて東京へ逃げてきた夏希と孤独を抱える格闘家・多摩恵が織りなすストーリーである。森田演じる多摩恵は、夜の街のルールを何も知らない夏希を見かね、「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていくふたり。ところがある女子大生の死をきっかけに、ふたりの運命は思わぬ方向へ狂いだす――。
レッドカーペットには、作品の魅力と共に女優陣の個性光る瞬間が溢れていた。
それぞれの装いと笑顔が、映画祭の開幕をより一層華やかに彩っていた。

ガラ・セレクション部門『ナイトフラワー』(11月28日公開)
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/nightflower/
【INFO】
第38回東京国際映画祭
開催期間:2024 年 10 月 27 日(月)~11 月 5 日(水)
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
公式サイト:https://2025.tiff-jp.net/ja/
レッドカーペットダイジェスト動画;https://youtu.be/Lk3C8NY9xgk?si=Fx-HZhqmxoYMICVW
【感想】
今回のレッドカーペット取材では、俳優の皆さんが作品を背負っている姿を間近で感じることができ、改めて映画祭が「作品と観客をつなぐ場」であることを強く実感しました。イベント会場では、「面白そうな映画見つけた」「憧れの女優さんと目が合った」といった観客の喜びの声があちこちから聞こえ、映画祭というイベントの魅力そのものを感じられる時間でもあったと思います。日常的には映画を観た後に感想を言い合うことが多いですが、映画祭という機会を通じて、これからどれを観るか考えるわくわくを共有できることが素敵な要素だなと感じました。また、取材を経て、一人ひとりの衣装や表情の奥にある“作品への想い”をどう言葉にするかを考え続けた時間でもありました。今後も多くの方の協力で成り立つ現場の魅力を、できるだけ丁寧に伝えていきたいと思います。映画祭はまだまだ続きますので、リポート1、2のチェックもしていただけると嬉しいです!そして、是非一本映画を観に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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◎ACTRESS PRESS編集部
◆文: 渡邊遥菜(慶應義塾大学)
◆撮影:仲西一成(Scketto)、©2025 TIFF
◆リポーター記事:https://actresspress.com/category/report/









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