映画監督・写真家として気鋭の存在感を放つ奥山由之。その特別企画「奥山由之オールナイト」が9月26日、テアトル新宿で一夜限り開催された。「アット・ザ・ベンチ」に出演した俳優の仲野太賀と監督の奥山由之が上映前のトークイベントに登壇し、会場の熱気をさらに高めたのは、女優・広瀬すずのサプライズ登場だった。

広瀬すず/ ©2024 Yoshiyuki Okuyama/Spoon Inc, All Rights Reserved.
サプライズにこめられた“縁”の物語
奥山監督、仲野太賀に続いて広瀬がステージに現れると、観客席からは驚きと喜びが入り混じったどよめきが広がった。
奥山監督との長年の信頼関係について問われた広瀬は、「奥山さんだから」と即答。その一言には、作品を超えた縁の深さがにじむ。監督も「聞きました?」と観客に向けて声を弾ませ、会場は笑いと温かさに包まれた。

仲野太賀、広瀬すず、奥山由之(監督)/ ©2024 Yoshiyuki Okuyama/Spoon Inc, All Rights Reserved.
奥山由之の演出と、俳優の“素の表情”
『アット・ザ・ベンチ』で共演した広瀬と仲野は、奥山監督の演出を「自然体で居られる場」と振り返る。広瀬は「妥協を許さない熱量が伝わってきて、嬉しい気持ちになる」と語り、自身の演技が「芝居というより会話の延長」に近い感覚だったと明かす。
監督は俳優の背後からカメラを据える独自の手法について、「役柄と俳優が見ている景色を一致させたかった」と解説。広瀬の演技を「想像を喚起させる存在感」と評し、信頼に裏打ちされた現場の空気が垣間見えた。

広瀬すず/ ©2024 Yoshiyuki Okuyama/Spoon Inc, All Rights Reserved.
作品と人生が交差する瞬間
広瀬すずの言葉や佇まいから浮かび上がるのは、単なる出演者という枠を超え、作り手との関係性を育んできた“共犯者”としての姿だ。観客の前に不意に姿を現した瞬間、その存在はイベントを一段と特別な時間へと変えた。
奥山由之監督の新作『秒速5センチメートル』公開が迫るなか、広瀬すずが次にどのような形で観客の記憶に残るのか。その歩みは、スクリーンの向こう側へと静かに広がり続けている。
◎ACTRESS PRESS編集部








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