自分の未来を自分で広げる『RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム 2023』に近藤麻理恵、小川理子が登壇。【Reporter:天野萌美、早川千鶴】

自分の未来を自分で広げる『RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム 2023』に近藤麻理恵、小川理子が登壇。【Reporter:天野萌美、早川千鶴】

2023年7月17日、『RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム 2023』がパシフィコ横浜で開催され、”こんまり”こと近藤麻理恵(片づけコンサルタント)、小川理子〈パナソニックホールディングス(株)参与、ジャズピアニスト〉が登壇し、メディア向けに公開された。

川原卓巳、近藤麻理恵夫妻、小川理子

左より川原卓巳、近藤麻理恵夫妻、小川理子

女子大生リポーターがお寄りしてリポートします。

早川千鶴(早稲田大学)、天野萌美(早稲田大学)ACTRESS PRESS REPORTER

左より、早川千鶴(早稲田大学)、天野萌美(早稲田大学)

今回の『RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム 2023』は「出逢う、繋がる、広げる、“みらい”」というキャッチコピーを掲げ開催された。ゲストの方々のお話が始まる前、主催者の方々はこのキャッチコピーのこだわりについて説明した。キャッチコピーのポイントは「『広がる』ではなく『広げる』」。自分の意志をもって未来を広げていこうという意味が込められているのだ。

「男女雇用機会均等法」の制定から50年が経つ現在、女性の社会進出の機会は増加傾向にある。しかし、出産を機に仕事を諦める人が半数以上いることも事実である。開催者3人は女性の社会進出に本当に必要なのは“女性の独立”ではなくて“周りの人からの応援”だと強くメッセージを残した。女性の社会進出について考える際、私たちはよく「女性社会」「男性社会」とお互いを対立の存在として考えがちであるが、女性の活躍には男性の協力が必要不可欠なのである。対立した関係ではなく、お互いに支え合い、お互いがそれぞれの個性・能力を発揮できる場を共存して創り上げていくことが私たちの未来に必要なことである。

~男性も女性もなく、全ての人が活躍できること未来を~それが開催者の伝えるメッセージであると同時に、今回、女性の働き方・生き方フォーラム2023を開催した理由である。

【小川理子】

小川理子

小川理子

パナソニックホールディングス株式会社、初の女性役員でジャズピアニストとしても活躍。
2025 年日本国際博覧会協会理事

小川理子

〇壁にぶつかりながらも積み上げたキャリア

「サイエンスとアートの融合」を目標にキャリアをスタートさせたという小川。
当時は機能や性能を重視した工業製品が求められていた時代だったため、「サイエンスとアートの融合」というテーマは理解され難かったそうだ。大学の生体電子工学の研究室で「生体リズム」というテーマに出会った彼女は、心臓、呼吸など人間の体の中の動きのリズムが、自然のリズムとどういう風に共鳴しあっているのか、それがまたどういう風に音楽に結びついているのかを、音響研究所という所で研究した。1986年に入社し、20代の間は、仕事が面白くて毎日がむしゃらに働いていたそう。しかし、日本のバブル崩壊とともに、彼女が参加していたプロジェクトは離散してしまった。夢半ばで壁にぶつかってしまった彼女だが、当時の部長から「まあ一緒に音楽やろうや」と誘いを受け、音楽と仕事、二足の草鞋の生活がスタートした。2001年にネットワーク事業を立ち上げ、2008年にはCSR、企業支援活動の責任者を任された。人生の中で数多くの挫折を味わってきたという彼女だが、苦労したこと、思い悩んだこと、その時に彼女を導いてくれた様々な人々との出会いが次に繋がり、自分で未来を広げていった。今年で60歳になったという小川。20歳のころと同じように、新入社員のようなワクワクをもってまだまだいろんなことに挑戦したい、と語っていた。

小川理子

〇仕事と音楽、両方とも一生懸命に

仕事と音楽、二足の草鞋で活動している彼女だが、仕事の先輩からは「両方ともやるなんて中途半端だ」と言われたこともあったそう。「中途半端っていう言葉は私が一番嫌いな言葉なので、両方ともしっかりやるという決断をしたんです」と語った。両方とも頑張るという決断をして以降、彼女はフロリダのジャズフェスティバルに毎年参加し、国内外から高い評価を受け、アメリカのプロヂューサーから、アメリカでプロにならないかという誘いを受けた。「この時私は大いに悩みました。ひょっとしたらそれもできるかもしれないけれど、やっぱり私は仕事も面白かったしこれからもっともっと大きな仕事ができるかもしれないしそういうチャンスが待っているかもしれない。もちろんアメリカでプロという選択をしても大きなチャンスがあるかもしれないけど、私という個性を生かす私流の一番自分らしいやり方っていうのはやっぱり、仕事と音楽と両方一生懸命やること、それでどちらも相乗効果を出していくことで、これはあんまりみんながやっていないことじゃないかなと」と。プロにならないかという誘いは断り、二足の草鞋で頑張り続けることを決意した。講演の最後で彼女は、「小さな挑戦でもいいので、それをやり続けていると、振り返ると高いところまで登っている」と語った。自分の経験が確信に変わるまで絶対に逃げない、あきらめないことが大切であると。

【近藤麻理恵、川原卓巳夫妻】

近藤麻理恵、川原卓巳夫妻

近藤麻理恵、川原卓巳夫妻

近藤麻理恵

近藤麻理恵

今年 2023 年に開催する本フォーラムでは、“こんまり”の愛称で親しまれ、自身の著書「人生が ときめく片づけの魔法」が世界 40 ヵ国以上で翻訳され、累計 1400 万部突破の大ベストセラーになり、 2015 年にはアメリカの情報誌「TIME」にて“世界で最も影響のある 100 人”に選出されるなど、マルチに 活躍の場を広げる近藤麻理恵と「Netflix」にて、「Sparking joy with Marie Kondo」のエグゼクティ ブプロデューサーとして参画し、2022 年には、テレビ界のアカデミー賞と称されるデイタイム・エミー賞を受 賞するなど、その功績が輝かしい川原卓巳夫妻が登壇。

近藤麻理恵、川原卓巳夫妻

「皆さん、片付けは終わっていますか?」という投げかけから始まる講演会。
“こんまり”の愛称で親しまれる近藤麻理恵、川原卓巳夫妻はお互いに会話を弾ませながら、片付けの魅力や自身の幼少期から現在にかけた人生の遍歴を話した。一時間の講演会は夫妻の息ぴったりの掛け合いや近藤麻理恵の人間性を垣間見ることが出来るような貴重な話によりあっという間に時が流れた。

「自分の好きなことを仕事にするには。ときめくことを仕事にするには。」というテーマで自身の幼少期時代から学生時代、そして一般企業に就職した社会人の期間を振り返りながら話を進める彼女。「ときめきを仕事に」という問いについて彼女が考えることとは何だろうか。

「ときめくことを仕事にするためには」大きく分けて三つのステップがあると語る。
1.自分のときめきを知る。
2.ときめきを価値に変える。
3.ときめきを広げる。

近藤麻理恵(こんまり)

〇自分のときめきを知る

彼女が片づけに興味を持ち始めたのは5歳の時である。きっかけは彼女の母親が楽しそうに家事をやっていることを見た時からだったという。楽しみながら家事に取り組む理由について母はこのような言葉を彼女に贈った。
「専業主婦ってすごく素敵な仕事なのよ。私が家の中を片付けて美味しいものを作っているからこそ、子どもや旦那が元気に活動できる。これってすごい社会貢献じゃない?」この言葉は、彼女に片付けの魅力について目覚めさせる大きな影響力を持っていた。早速彼女は幼いながらに家事に興味を持ち、料理や裁縫・片付けと片っ端から家事を始めた。そしてしばらく続けるとあることに気づく。「お料理や裁縫はやればやるほどうまくなるのに、なぜだか片づけだけはうまくできない。やっても元通りに戻ってしまう。」と。それから中学生である15歳の彼女は片付けの研究に専念するようになった。学校から帰ってきて、制服のまま毎日捨てるものを探し求め自分の部屋から姉の部屋まで探し回り、片付けを楽しみとしていた青春時代を笑いながら話し当事の自分自身を「捨てるマシーン」と呼んだ

〇ときめきを価値に変える

大学生になると、彼女の周りには一人暮らしをする友達が増えた。そして友達の家に遊びに行くと彼女は自分の片付けの趣味のために、友達の家を片付けさせてもらうようになった。すると19歳の時から「こんまりが遊びに来ると家がきれいになるらしい」という噂が少しずつ広まっていき、噂は噂を呼びそれが少しずつ仕事に繋がっていったのだ。まさかそれが本職になるとは思いもしなかった当時の近藤麻理恵はその後、普通の会社で営業の仕事を担当したが、営業先との取引の中でも営業よりもデスクの上が気になり業務時間外に片づけをするようになっていった。自分の好きなことを人に提供していくことで喜びを感じる人が多いことに気づき徐々に彼女は片付けの需要が高いことを知った。そして務めた会社を二年で辞め片付けコンサルティングとして独立した。

自分のときめきを知り、それを価値に変えていく近藤麻理恵。彼女はどうしてそこまで片付けに惹かれるのか。

〇彼女が考える片付けの魅力とは

「片付けるということはイコール自分のときめきを感じる」ということだという。そしてそれはつまり「自分のときめきの感度を、片付けによって磨いていける。」ことを意味する。これこそが彼女の考える片付けの魅力だ。
片付けをする時に彼女が一番大切にしていることは必ず片付けるモノを一つ一つ手に取ることだ。手に取り捨てるか・残すかをきめる時、ときめくものは頭で考える前に必ず自分の細胞が一回上がる、体が反応するという。これは自分の第六感が反応しているのだという。片付けをしこのことを続けていくことで、自分の第六感が磨かれていき、その効果は片付けだけにとどまらず、人間関係・仕事の面にまで表れてくる。自分の体の反応にウソが付けなくなる。自分のときめきにウソが付けない、ということはつまり人間関係においても仕事においても手放し時が分かり、自分の周りにときめきが溢れていくことに繋がるのだ。

片付けの魅力について彼女は今までのお客さんの様子や自分の経験から、凄く確信・自信を持っているからこそ「片づけの力をより多くの人に実感してほしい」「片づけに終わってときめきを感じる人が増えてほしい」という絶対にぶれない思いが彼女の全ての行動を支えている。

近藤麻理恵、川原卓巳夫妻

〇成功の鍵・自分の強みとは

彼女がここまで自分の好きで成功できた理由。夫である川原卓巳は彼女の性格についてこう意見した。「成功する人はやっぱり素直」と。

一般企業を辞職し独立をした彼女だったが独立当初は起業についての知識もマーケティングについても何もわからなかったため大きな壁にぶつかったという。しかしそこで彼女がとった行動は名付けて「学びまくり期間を作る」ことだった。毎日セミナーや起業家さん交流会に参加し自分の知らないと向き合い一つ一つ着実学び、“知らない“を”知っていること“に、自分の知識を広げていった。それは自分の才能を広げるため、つまり自分のときめきを価値に変えるためであった。

「何かを成し遂げている人が偉いとかすごいとか、そういうことではないんです。偉業を成し遂げている人に会う度に『みんな同じ人間なんだ』って感じます。彼らはただ自分にそういうチャンスが廻ってきたときに、自分が持っている力で、背伸びせずに精一杯頑張る。それを毎回着実に行っているだけなんです。」と自身の経験からの考えを語った。

近藤麻理恵、川原卓巳夫妻

彼女は夢を叶える方法は明確な目標設定だという。人生の節目節目で自分のやるべきことを振り返り、クリアにしていく。「いついつまでにどうするのか」と具体的な月日や数字をあげ、細かくはっきりと目標設定することを心がける。決めたことは必ずやり切る芯の強さで途中だけど自分の目標達成の未来を描き、出来るところから成功を体感するというのだ。そのエピソードとして川原卓巳は「著書の100万部売り上げを目標にしていた時、10万部達成の時点で0を別の場所から切り抜いてお手製100万部達成本を作っていた」というエピソードを教えてくれた。「とても恥ずかしい…」と顔を隠す彼女であったが「絶対に未来、現実になるものだから。」という強い信念と未来に対する明るい眼差しを見せた。

早川千鶴(早稲田大学)、天野萌美(早稲田大学)ACTRESS PRESS REPORTER

会場のホワイエでは、様々なイベントが開催されており、大賑わい!特に抽選会には長蛇の列が…!
他にも、女性の働き方・生き方について考えることができるスペシャルブースがたくさん用意されていた。

鈴木ひろみ(Style 株式会社代表取締役)モダン麹カフェ運営権製造販売 川原卓巳、近藤麻理恵 小川理子 中山ゆう子(株式会社アズルート代表取締役社長)複業起業コンサルタント 武智さやか(株式会社 ENTELAS代表取締役)大学英語講師/英語起業塾主

左より
鈴木ひろみ(Style 株式会社代表取締役)モダン麹カフェ運営権製造販売
川原卓巳、近藤麻理恵
小川理子
中山ゆう子(株式会社アズルート代表取締役社長)複業起業コンサルタント
武智さやか(株式会社 ENTELAS代表取締役)大学英語講師/英語起業塾主

【information】
「RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム2023」公式サイト:https://raise-lifework2033.com/
近藤麻理恵:https://konmari.jp/
小川理子:https://www.riko-ogawa.net/

【感想】

天野萌美
今回「女性の働き方・生き方フォーラム2023」に参加させて頂き、非常に前向きで芯のあるお話を聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。小川理子さんの「経験が確信に変わるまで諦めない」、近藤麻理恵さんの「絶対に未来、現実になるものだから」というお言葉には、お二人の自分の行動に対する絶対的自信と、自分の可能性を信頼してあげることの大切さが含まれており、背中を押される力強くあたたかいものでした。今回聴いたお話が自分の人生にプラスになるように、行動していきたいです。(天野萌美)


早川千鶴

登壇されている女性たちは、みんな芯を持った強い方々で、思わず尊敬のまなざしを向けずにはいられませんでした…!特に、小川さんの中途半端にせず全てに一生懸命に取り組む姿勢には感銘を受けました。また、近藤さんの、壁にぶつかったら自分の学ぶことを明確にして素直に学ぶ、という姿勢は、私も見習わなければならないと思いました。そして、講演を聞きに来ている方々の熱心な姿も印象的でした!小川さんや近藤さんのように、目標や夢に向かって、あきらめず挑戦し続けていきたいと思います!(早川千鶴)


早川千鶴(早稲田大学)、天野萌美(早稲田大学)ACTRESS PRESS REPORTER

◎ACTRESS PRESS編集部
◆取材・文:早川千鶴(早稲田大学)、天野萌美(早稲田大学)
◆協力:Scketto:https://www.scketto.com/
◆リポーター記事:https://actresspress.com/category/report/

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