日本国内で最も権威と実績、歴史のある映画賞「第72回毎日映画コンクール」の結果が発表され、大林宣彦監督の最新作『花筐/HANAGATAMI』が、見事「日本映画大賞」に輝いた。美術賞の竹内公一と合わせて2部門で受賞した。
最多11ノミネートだった「あゝ、荒野」は、日本映画優秀賞、男優主演賞を受賞した菅田将暉の2冠となった。また、「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」は、脚本賞の石井裕也、撮影賞の鎌苅洋一、録音賞の加藤大和、高須賀健吾が受賞し、最多3冠を獲得した。
女優主演賞には「散歩する侵略者」の長澤まさみが輝いた。
男優助演賞は「三度目の殺人」の役所広司、女優助演賞は「幼な子われらに生まれ」の田中麗奈がそれぞれ受賞。「散歩する侵略者」の高杉真宙と「島々清しゃ」の伊東蒼には、スポニチグランプリ新人賞が贈られる。また、田中絹代賞は水野久美が受賞した。
監督賞には、「バンコクナイツ」の富田克也が選ばれた。Soi48(宇都木景一、高木紳介)、Young-Gほかが音楽賞も受賞。
外国映画ベストワン賞は「わたしは、ダニエル・ブレイク」、アニメーション映画賞は「こんぷれっくす×コンプレックス」、大藤信郎賞は「夜明け告げるルーのうた」、ドキュメンタリー映画賞は「三里塚のイカロス」が選ばれた。さらに特別賞は、映画評論家の佐藤忠男に決まった。映画ファンが選ぶ、TSUTAYA×Filmarks映画ファン賞 日本映画部門は「忍びの国」、同外国映画部門は「ラ・ラ・ランド」が受賞した。なお、表彰式は、ミューザ川崎シンフォニーホールで、2月15日に開催される。
【第72回毎日映画コンクール 受賞結果】
日本映画大賞 「花筐/HANAGATAMI」
日本映画優秀賞 「あゝ、荒野」
外国映画ベストワン賞 「わたしは、ダニエル・ブレイク」
監督賞 富田克也「バンコクナイツ」
脚本賞 石井裕也 「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」
男優主演賞 菅田将暉 「あゝ、荒野」
女優主演賞 長澤まさみ 「散歩する侵略者」
男優助演賞 役所広司 「三度目の殺人」
女優助演賞 田中麗奈 「幼な子われらに生まれ」
スポニチグランプリ新人賞 高杉真宙 「散歩する侵略者」
スポニチグランプリ新人賞 伊東蒼 「島々清しゃ」
田中絹代賞 水野久美
撮影賞 鎌苅洋一 「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」
美術賞 竹内公一 「花筐/HANAGATAMI」
音楽賞 Soi48(宇都木景一、高木紳介)、Young-Gほか 「バンコクナイツ」
録音賞 加藤大和、高須賀健吾 「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」
アニメーション映画賞 「こんぷれっくす×コンプレックス」
大藤信郎賞 「夜明け告げるルーのうた」
ドキュメンタリー映画賞 「三里塚のイカロス」
TSUTAYA×Filmarks映画ファン賞 日本映画部門 「忍びの国」
TSUTAYA×Filmarks映画ファン賞 外国映画部門 「ラ・ラ・ランド」
特別賞 佐藤忠男(映画評論家)
毎日映画コンクールの歴史は古く、1935年に創設された「全日本映画コンクール」を前身としている。第二次大戦による中止を経て、「健全な国民文化の育成と戦後の日本映画の復興と興隆」を目的として1946年、現在の「毎日映画コンクール」がスタート。以後、時代の変化とともに選考方法や賞の区分を変えながら作品、俳優、映画制作スタッフ、アニメーション、ドキュメンタリーなど幅広い分野において顕彰を続け、映画業界でも高い評価を得ている。第64回より、「映像のまち」を標榜しさまざまな活動を展開する神奈川県川崎市の協力の下、同市内で表彰式を開催している。
◎情報提供:サンクレイオ翼株式会社