松井玲奈、デビュー短編小説集「カモフラージュ」について語る!<取材レポート掲載>

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

女優・松井玲奈(まつい れな)が本日2019年4月6日(土)、東京都内・日本出版クラブ会館にて、デビュー短編小説集「カモフラージュ」(集英社)発売記念トークイベントを行った。イベント前に、報道陣の取材が行われ、ACTRESS PRESS編集部にて取材に伺った。

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

松井玲奈は、真っ赤なワンピース姿で登場した。いよいよ昨日4月5日にデビュー小説を出版できたことについて「小さな頃から本を読むのが好きだったので、自分が書いた文章が本になって、書店に並んでいるのは嬉しいです!」と喜びを表した。

昨年2018年10月に文芸誌『小説すばる』で小説家デビューし話題となった松井玲奈。本作には、『すばる』に掲載された初小説『拭っても、拭っても』をはじめ、『ハンドメイド』『ジャム』など六篇の物語を収録。多様な人間模様が描かれている。昨日4月5日の発売日に、早くも重版されたことが発表され、本作への注目度の高さがうかがえる。

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

本作品の内容について訊かれると、「私は、食べ物が出てくる作品や映像が好きなので、自分が物語を書くなら食に関する作品が良いと思っていました。そして、食べ物に関わる六篇にしました。」と語り、「食べることが好きな方に読んでもらいたいし、普段本を読まない人にも読みやすくなっていると思います。」と自信を見せた。

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

本作の帯には作家の島本理生と森見登美彦からのコメントが寄せられているが、松井玲奈は2人のことが好きで、憧れていたようで、「宝物のような特別な帯になりました!」と、喜びを明かした。

女優業等で多忙な松井玲奈だが、昨年5月から12月頃まで執筆していたそうで、執筆は、移動中の新幹線の中や、時間のある日には喫茶店で1人で書いたのだそうだ。作品のアイデアをどこで得ているのかを訊かれると、「日常生活のいろんいろなところからもらっています。歩いていた女の子のかかとの絆創膏が気になったりとか。」と明かした。実体験に基づいたストーリーは、ほぼなく、自身と小説とは完全に切り離しているそうだ。

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

本作は短編であったが、今後の長編作品を発表する予定について訊かれると、「短編と長編では、短距離走と長距離走のように使う筋肉も違うような気がして、長編を書くには体力や持久力が必要だと思うので、自分にはまだ早いかもしれません。ちょっとずつ距離を伸ばしていければ」と語った。

そして、「本作の映像化」について訊かれると、「不思議な話が多いので、映像にしたらどうなるのか関心があります。」と語りつつも、「その映像には自分は出たくないです。作家である私が出演してしまうと、作品が“松井玲奈”のイメージになってしまうので。」と語った。松井玲奈自身、本を読む時は、作家を感じずに物語を読んでいるそうで、本作品も自分を投影しないで読んでもらえるようにしたそうだ。

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

松井玲奈/デビュー短編小説集 『カモフラージュ』刊行記念トークイベント前の取材にて(2019年4月6日)撮影:ACTRESS PRESS編集部

来月からは新元号「令和」となるが、「平成時代にやり残した事」について訊かれると、松井玲奈は、「ないです!」とと答えた。どんな時も最後だと思って取り組んでいるのだそうだ。そして、「1年以内に、また作品が発表できれば」と、早くも2作目の小説が期待できそうだ。また、「本屋さんが無くなってきていますが、皆さんが紙の本を読んでもらえるようになってほしいです」とを語った。

【松井玲奈・デビュー短編小説集「カモフラージュ」】


・著者:松井 玲奈
・単行本: 240ページ
・出版社: 集英社
・発売日: 2019年4月5日

油断していると、次々予想を裏切るメニューが出てくるような短編集。
――島本理生(作家)
明太子スパゲティをこのうえなくおいしそうに書ける人。信頼せざるを得ないのである。
――森見登美彦(作家)

あなたは、本当の自分を他人に見せられますか――。
恋愛からホラーまで、松井玲奈が覗く“人間模様”。鮮烈なデビュー短編集。

・「ハンドメイド」
いつもよりカバンの重い日が好きだ。お昼の弁当に加えてもう二つ、
に彼と食べる用の弁当を作る。食べる場所は決まって“ホテル”で――。
・「ジャム」
僕のお父さんは一人じゃない。お父さんの後ろには、真っ白な顔のお父さんたちが並んでいる――。悪夢的奇想、ホラー怪作!
・「いとうちゃん」
メイドになりたい。その一心で上京した十八歳の“いとうちゃん”は、メイド喫茶で働き始めるものの、ストレスから体重が増加してしまう。痩せ方がわからず、周囲にも疎まれ不安を募らせていくが――。
・「完熟」
何もない退屈な田舎での夏休み。年上の雰囲気を身にまとう女に僕は出会う。彼女は水辺で一心不乱に桃を食べていて……。そんな昔の記憶が、大人になった僕のフェティシズムを刺激する――。
・「リアルタイム・インテンション」
巷で人気の仲良しYouTuber三人組。本音を吐露してしまうという“本音ダシ鍋”を食す企画の生配信で、事件は起きる。
・「拭っても、拭っても」
広告代理店に勤めるアラサーのゆりは、半年ほど前まである癖(へき)を持つ男性と付き合っていた。その彼に理不尽にフラれたことが心の傷になっていて――。失恋と再生の物語。

【松井玲奈・PROFILE(プロフィール)】

松井玲奈 (まつい れな) 女優

松井玲奈 (まつい れな)

女優
所属事務所:Grick

・生年月日:1991年7月27日
・出身地:愛知県豊橋市
・身長:162cm
・血液型:O型

◎ACTRESS PRESS編集部

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