【西川可奈子・インタビュー】主演映画『私は絶対許さない』公開直前！心境を語る！

映画『私は絶対許さない』が、いよいよ4月7日（土）～テアトル新宿にてレイトショーほかにて全国順次公開となる。本作は、性犯罪に遭った経験を持つ雪村葉子の手記をもとに、精神科医の和田秀樹がメガホンを取った作品。学生時代の雪村葉子を女優・西川可奈子（にしかわかなこ）、全身整形後を平塚千瑛（ひらつかちあき）が演じた。

ACTRESS PRESS編集部では、主演映画公開が直前に迫った女優の西川可奈子にインタビューを敢行。映画主演の心境、演技について、お気に入リのシーン、撮影のエピソード等について訊いた。

【西川可奈子・インタビュー】

Q. 出演が決まった時、この作品への印象は、いかがでしたか？

「とても衝撃が大きかったです。これが実話ということに対して、苛立ちだったりとか、恐怖を感じました。主人公が背負ったトラウマや、孤独さに関して、自分では想像しきれないほど恐ろしく、信じがたい事だと思いました。
そして、この作品に出演したいと思ったのは、メッセージ性がとても強いということと、社会的にも問題視されているテーマでもあったので、それを演者として、作品を通して伝えられることは素敵なことだなと思ったからです。「メッセージ性の強い映画に出たい」という気持ちは元々ありましたので。」

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Q. この作品のテーマにもなっている性犯罪については、どう感じてらっしゃいますか？

「世界的に取り上げられている問題でもあり、「ME TOO運動」なども盛んですけど、日本ではそうやって主張する土壌ができていないと思います。周りの友人達にも、もしかしたら被害にあった人もいるかもしれないけれど、言えない人が多いと思うんですよ。根絶してほしい問題ではあるんですけど、どうすればなくなるのかなって思います。こういう問題から目を背けずに、まずは見てもらいたいと思います。そして、この映画が根絶へのきっかけになればいいですね。この映画の主人公は、問題を乗り越えた方なので、この映画が励みになれば、という気持ちがありますね。」

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Q. どんな意気込みで撮影に臨みましたか？

「今まで舞台とかでヒロインを演じたことはたくさんあったんですけど、映像作品で主役というのは初めてで緊張しましたし、実話ということもあり責任も感じました。ただ、“この作品で演じきれれば、その後何でもできるようになるだろう”、っていう気持ちでした。自信を持つためにも挑みましたね。」

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Q. 西川さんご自身と、今回の舞台で演じる役柄の女性との共通点はありますか？

「“生きるんだ”と決めたら、そのまま突き通して、乗り越えられている強さ、というのは、共通点を感じますね。私も、成し遂げたいという想いがあると、貫く自信はあるので。
ただ、家庭環境だったりとかはかなり違いますね。私は、家族に応援してもらったり、守られている環境にいたので。家族皆が今の活動についても応援してくれています。
改めて恵まれた環境にいさせてもらっているんだと実感しました。」

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Q. 役柄を演じるために、何か準備はしましたか？

「“性犯罪のトラウマがどういうふうになるのか”を知るために、監督から頂いたトラウマ関係の本を読んだりしました。それから、“普通の精神状態でなくなった時にとる行動”を表現できるように、イメージしましたね。私、結構”妄想族”なので、想像するのが得意なんです。」

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Q. 同じ役柄を演じた平塚さんとは、「過去の葉子と今の葉子」を演じるにあたり、何か打ち合わせましたか？統一感を持たせるために何か。

「声とかは変わってしまいますが、それ以外の仕草などを統一しようとしました。例えば、お箸の持ち方だったりとか、爪のいじり方とか。ただ、“主観撮り”なので、基本的には映らないんですけどね（笑）」

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Q. 今回の撮影で印象に残ったエピソードはありますか？

「いっぱいあります。まずは、“主観撮り”という撮り方が初めてで、皆が戸惑った環境の中、スタートしたので、“一緒に作り上げる感”があったと思います。俳優さんは普段、カメラ目線でお芝居ってなかなかないんですよ。今回は、逆に常にカメラ目線にしなきゃいけない環境だったので、ベテランの皆さんも戸惑いながら挑んでましたね。カメラマンの高間さんとも一心同体にならないと成立しないので、一緒になって葉子を演じる感じでした。共同作業がすごくあり、常に打ち合わせを念入りにしましたね。最後に高間さんとアツい握手を交わした瞬間、泣いてしまいました。

それから、ロケハンの時には、雪がいっぱい積もってたんですけど、いざ本番の時に行ったら、雪がなくなってて（笑）スタッフの方、地元の方にもご協力いただいて、トラック２台で違う県まで行って、雪を運んで、敷き詰めて頂いたことも思い出に残っています。敷き詰めて下さっている時に、スタッフの方が「皆、君のためにやってくれているんだよ」と言ってくださり、さらに意気込みが増しました。」

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Q. ロケ地は、どこだったのでしょうか？

「石川県です。去年の２月に撮影したんですけど、その期間、なぜかかんかん照りが続いたんですよ。雪は、お隣の富山県から運びました。」

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Q.　一番お気に入りのシーンは？

「重いシーンが続く中で、唯一救いのシーンがあって、やくざ役の早田と葉子のシーンです。私の笑い声が入るシーンは、唯一そこしかないんですよ。それ以外のシーンは感情を抑えているんですけど、早田は感情が爆発できる相手だったので、早田とのシーンでは、開放されて、泣いたりもしています。ほっとできるシーンですね。」

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Q. 本作を通じて、演技について何か変わりましたか？

「”主観撮り”というのは、カメラが私の目となるので、相手はカメラでなく私を見てしまうと成立しなくなるわけです。本来ならば相手の目を見て台詞を言いたくてもたくてもそれができなっかったり、動きもカメラとともにお芝居しなければいけない環境っていうのは、ストレスではあったんですけど、いつものお芝居とは違う表現の仕方としては勉強になりました。カメラに映っていれば、目で表現できたりしますけど、声や映る範囲の動きで気持ちを表現しないといけなかったので、なかなかできない経験ができました。」

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Q. 監督は、いかがでしたか？

「和田監督は、ものすごいこだわりをお持ちの方なので、”譲れないところは譲れない”というところがありました。監督が、実話に忠実にと、ダミーではなく本物の近眼の眼鏡をかけることにこだわっていて、近眼眼鏡の中でも一番ドのきつい眼鏡の指定でした。私、視力が良いので、実際に演じている時は、視界がほぼ見えずぼやけた状態でしたが、最後のほうには、慣れてきてましたね。(笑)
一方で、私が思いついたことや、お芝居に関しては、完全に任せてくださり、演者の意見を大切に汲み取ってくださいました。本当に良くしていただきました。」

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Q. 今後、どういう女優さんになりたいですか？

「いただいたものを丁寧に一生懸命に取り組んで行きたいですね。それから、こういったメッセージ性の強い社会派の作品には、どんどん携わっていきたいですね。演者として作品を通して何かを伝えていけることは、とても幸せなことなので。たとえば、文化を伝えることだとか。私、温泉が好きなので、温泉文化も伝えたいです。」

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Q.脱線しますが、どのあたりの温泉がお好きなんですか？

「東北が好きですね。でも、九州や北関東とか、いっぱい良いところがあるので、好きなところは多いです。私、メジャーな温泉ではなく、秘湯をめぐってきたので、ロケーションの良いところなどたくさんあります。」

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Q. 今後、どんな役柄を演じてみたいですか？

「一つの役柄に決めつけずに、いろいろな役柄をこなしていきたいですね。カメレオン女優になれるように、頑張っていきたいです。」

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Q.ファンの皆さんにメッセージをお願いします♪

「この作品は、衝撃的なシーンが続くんですが、実際に起こったことですし、決して目を背けてはいけない問題です。主観撮りということもあり、葉子の世界観をおもむろに描いていて、生々しさや臨場感は、この映画でしかないと思うので、是非、映画館でご覧いただきたいです。」

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【映画『私は絶対許さない』概要】

＜CAST（出演）＞
平塚千瑛、西川可奈子、美保純、友川カズキ、白川和子、吉澤健、三上寛、奥野瑛太、原奈津子、立山咲里、川瀬陽太、南美希子、児島美ゆき、東てる美、隆大介、佐野史郎ほか

＜STAFF＞
製作総指揮・監督：和田秀樹
原作：雪村葉子（ブックマン社）
脚本：黒沢久子
プロデューサー：小林良二
ラインプロデューサー：大原盛雄
撮影監督：高間賢治
照明：上保正道録音：植田中
編集：太田義則音楽：三枝成彰
制作・配給：緑鐵
配給協力：渋谷プロダクション
製作：「私は絶対許さない」製作委員会
主題歌：出口陽「迷宮」

4月7日（土）～テアトル新宿にてレイトショー、4月14日（土）より名古屋・シネマスコーレ、4月28日（土）より大阪・第七藝術劇場ほか全国順次公開!!!

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