お立ち台、ジュリ扇、ボディコン… 「ジュリアナ東京」限定復活祭開催

あなたは「ジュリアナ東京」を知っているか？
日本初のイギリスからの逆輸入巨大ディスコとして1991年5月15年に東京・芝浦にオープン。お立ち台やジュリ扇、ボディコンファッション、ハードコアテクノやハイパーテクノを代表とするジュリアナサウンド（ジュリテク）など数々のムーブメントを巻き起こし、その名は国内はもちろん世界中にまで轟いた。ハロウィンに、家のソファをお立ち台にしてボディコン姿で扇子を振った女子小中高生が全国に続出したという逸話さえある。当時のジュリアナのお立ち台ガールはそのくらいの破壊力があり、社会現象であり、時代の最先端を走っていたのである。

同店の入場無料券付きのCDが大ヒットし、レコード会社のエイベックスが大躍進を果たしたのはご承知の通り。毎週末3000人を超えるお客様で賑わい、VIPルームにはかならず芸能人やスポーツ選手がいるのは当たり前で、まさにバブル期の象徴的な日本最強のモンスターディスコだったのである。平日の早い時間にお忍びで皇族の方が来店されたディスコは後にも先にも「ジュリアナ東京」だけだろう。
約3年3ヶ月間の営業期間の後期は、名物だったお立ち台の撤去や貸主と運営会社との確執によるレギュレーションの変更などが影響し、人気が失速。閉店を1994年8月31日に決定し、閉店までのラスト一週間は、全てのファンに感謝するために全員入場無料にした。これによりメディアの取材も再び殺到し、最終日は水曜日の平日だったにもかかわらず、過去最高の約1万人が「ジュリアナ東京」に集結し、3000人以上が入場できなかったと言われている。こうして惜しまれつつ、伝説のディスコ「ジュリアナ東京」は有終の美を飾り、幕を閉じたのである。

そんな「ジュリアナ東京」がオープンから今年で30周年を迎えるため、『あの忘れられない熱狂を再び』『懐かしの青春時代の感動が蘇る』をテーマに
渋谷キャメロットにて10月13日に、2日間限定の「ジュリアナ東京」復活祭を開催した。

渋谷キャメロットが「ジュリアナ東京」に変貌した。

会場にはリアルタイムで「ジュリアナ東京」に通っていたという女性たちをはじめ、「ジュリアナ東京」ははじめてだけど、それを体感してみたいという女性たちがボディコンファッションに身を包んで集結した。世代も20代〜60代と幅広く、美魔女らしき女性もたくさん見受けられた。マスクを着用ながらもボディコン姿の女性たちがお立ち台で華やかなジュリ扇を振りながら踊る様は、まさに30年前にタイムスリップしたようであった。

そしてステージには人気エンターテイメントショークラブ「バーレスク東京」のダンサーが華やかな衣装と華麗なダンスで盛り上げる。

マスクしてても可愛いさが溢れる彼女は、たくさんの視線を独占。

ゲストDJとしてglobeのマーク・パンサーも参加し、「ジュリアナ東京」のDJを務めていたDJ PASSIONやDJ GUNが当時の選曲を見事に再現し、フロアを大いに盛り上げた。そしてラストは、「ジュリアナ東京」の看板DJで、ジュリアナでの活躍でアーティストにもなったジョン・ロビンソンがバーチャルライブで登場。「ジュリアナ～！ト～キオ～！」の雄叫びと共にフロアをヒートアップさせた。

今回新しいと思ったのは、この“リモートDJ”だ。
ジョンは、海外在住のためコロナ禍で今回来日できず、バーチャルライブという形を取った。しかし違和感はなく、彼がまるでそこにいてDJを行っているようで大いに盛り上がったのである。キャメロットのDJブースの演出的な造りや配信した映像のクリア度もあるだろうが、これはクラブ業界にとって嬉しいニュースになるかもしれない。今後は海外の人気DJを来日させなくても、そのDJがいる場所からの配信ライブができるなら、高額なギャランティもかなり抑えられるのではないかと思われる。もちろん生（出演）に勝るモノはないが、感染者は激減していても渡航緩和が完全になされるまでは、海外DJによる“リモートDJ”、バーチャルライブは流行るに違いない。

荒木師匠は、光るボディコンで登場。

荒木師匠。さすが目立っていました！

最後に「ジュリアナ東京」のお立ち台の女王であり、象徴であった荒木師匠ことタレントの荒木久美子さん（女性向け婚活塾『東京美女活工房』を主宰）にイベント終了後にお話を聞いた。
「ひさびさにジュリアナサウンドでお立ち台で
ボディコンを着てジュリ扇を振って踊れてとても楽しかったです。知り合いにもたくさん会えて同窓会みたいでした（笑）。14日もあるので皆さん、遊びに来て下さいね」

14日（日）は、TRFのDJ KOOをゲストDJに、ジョン・ロビンソンら「ジュリアナ東京」DJ陣（ジョンはバーチャルライブ出演）、バーレスク東京ダンサーに加え、party-on tokyoダンサーも参加し、荒木師匠も出演する。